今年は厳しい夏でした。それでも激しい暑さはいつの間にか去り、短い秋が来ています。ふと空を見上げて、心に浮かぶ詩があります。 上智大学の第2代学長も務められたヘルマン・ホイヴェルス神父の作です。
「最上のわざ」
この世の最上のわざは何?楽しい心で年をとり、働きたいけれど休み、
しゃべりたいけれども黙り、失望しそうなときに希望し、
従順に、平静に、おのれの十字架をになう。
若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
人のために働くよりも、謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人のために役立たずとも、親切で柔和であること。
老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くために。
おのれをこの世につなぐくさりを
少しずつはずしていくのは、真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙虚に承諾するのだ。
神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手は何もできない。
けれど最後まで合掌できる。
愛するすべての人のうえに、神の恵みを求めるために。
すべてをなし終えたら、臨終の床に神の声をきくだろう。
『来よ、わが友、われなんじを見捨てじ』と。
利用者様のお宅を訪問していて、よく耳にするのが、どうしてこんなことになったんだろう、あんなに元気だったのに・・」という悔やむ言葉です。
誰にも時間は平等に降り積もっていき気づいたら現役を退く時期になります。
その時心穏やかに自分のできることを粛々となしていけるそんな自分になれたらな、と日々思いながら生きています。
(ブログ担当者)
居宅介護支援事業所 ケアマネジャー 田中智子




